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[全曲解説] 田家大知によるレッツポコポコ「青春微炭酸」

青春微炭酸

8/2(水)に2ndミニアルバム「青春微炭酸」をリリースするレッツポコポコ。

発売を明日に控えて、なんとレッポコについて喋るのは初というサウンドプロデューサーの田家大知さんにアルバムの全曲解説をしていただきました。

TEXT/EDIT: 岡久克彦(tempodeamor)

M-1「ポコファーレ」

では、8/2(水)にリリースされるレッツポコポコ(以下レッポコ)さんの2nd ミニアルバム「青春微炭酸」について1曲づつサウンドプロデューサーの田家さんに伺っていきます。

田家実はレッポコのことを喋ったことがないんですよ、全然。

M-1:『ポコファーレ』

作曲/編曲:ハシダカズマ(箱庭の室内楽)

ゆるめるモ!の「ゆるトロ」のレッポコバージョンを作ろう、ってことで「ポコトロ」っていうのを作ったんですけど。

ライブのオープニングの曲ですね。

田家そうです。それが「ノリにくい」という意見が出て(笑)、それで「日曜の5〜6時にやってるアニメの主題歌」みたいなのはどうですかという話を小松(なつき・レッツポコポコプロデューサー)が提案して、(作曲の)ハシダ(カズマ・箱庭の室内楽)さん hakoniwa_ha にそれを伝えたら、こういうキラキラしたファンファーレみたいな曲が出来てきました。それでタイトルは「ポコファーレ」

ちょっと OMD OfficialOMD を思い出すような80'sサウンドで、ミニアルバム全体もそんな独特の世界観がありますね。

田家80年代に限定しているわけではないんですが、「どこか懐かしい」みたいな世界観はレッポコチームが共通して持っています。ただ「懐かしさ」は若い人はわからなかったりするので...そこだけになっちゃうと広がらないなとも思っていて。そのエッセンスを持ちつつも、「広げよう」と思って取りかかったのが今作ですね。

今回はバラエティに富んだ内容になっていますね。

田家バラエティに富ませました。今のレッポコには「攻め」「広がり」、両方必要だと思うんですよ。レッポコの制作チームは、ゆるめるモ!ylmlm_staff と同じだけあって、みんな基本「新しいものを作っていかないと!」という気持ちを持ってるパンクな人たちなんです。(そのレッポコチームが)「レッポコなりの世界観を突き詰めよう」、と取りかかった曲もあるんですが、それだけではアンテナの敏感な人たちだけが反応して、それ以上には広がらないし、ライブでも盛り上がりにくかったりしちゃうので。

レッポコさんは、どっちかというと癒やし系ですからね。美しさ重視というか。

田家 そこも大事にしたいんですが、ライブも盛り上がって欲しいので。
今年はありがたいことに「TIF」TIP_TIF_staff、「@JAM EXPO」at_jam、「アイドル横丁」idolyokochoなんかにも呼んでいただいていますし、まったりいい曲ジワジワってだけでは(笑)夏フェスには物足りないかな。

M-2 「◯を止めないで」

M-2:『◯を止めないで』

作詞:田家大知
作曲/編曲:ヤシロユウキ(SSQ)

田家ちょっとソウルフルなR&Bっていうか、ミドルテンポの揺らすような、モータウンっぽい横ノリでノレるような曲があったほうがいいよね、ちょっとブラック(ミュージック)の香りのするのをお願いします、って(作編曲の)ヤシロ(ユウキ・SSQ)さん yuukiyashiro に伝えて、この曲が上がってきました。キラキラした面白い世界観だな〜、って思いましたね。

僕がレッポコの歌詞書く時って、「子供っぽさの中にあるおかしな感じ」っていうか、大人には発想できないちぐはぐな、ぶっ飛んだ面白さみたいなものをこめたいなって思っていて。レッポコの全肯定感、単純だけど広がる、ってことで「◯」はいいな、と。「◯で世界を囲んじゃおう!」みたいな。
レッポコのメンバーもそれなりにひとりひとりが苦しんでることがあるんだろうな、って思ったので、そういうのを想像しながら、とにかくひたすら「◯」を書き続けることで、自分を救う... 、こんがらがったものを「◯」を書くという作業で、ほぐしていく...。

写経じゃないですか(笑)。

田家そう、ホントに(笑)。宗教的な、チベットとかでお経を読んでる感じ、もちょっとありますね。
「◯」を書く行為って、人間っていうのが登場したときからいろんな意味を持っていると思うんですよ。輪廻転生、命がぐるぐる回るとか、あと言語とか国を超えて「◯」で世界を包む、みたいな、宇宙のヤバい感じ(笑)を、ヤシロさんから曲をいただいた時に感じたキラキラしたトリップ感に感じたので。

この曲は略称「マルトメ」って呼ばれてるんですけど、メンバーが「マルコメ」のハゲヅラを被って、一休さんみたいになったMVを作りたいな〜、って思ったんですよ(笑)。まあムリなんですけど...。

制作にあたって、ゆるめるモ!さんとレッポコさんで、意識的に変えている部分はありますか? チームメンバーは共通していても、アウトプットはかなり違うと思うんですが。

田家そこは、(制作チームが)レッポコの行くべき方向を理解していて、上手いことみんな同じ方向を向いているんだと思います。ゆるめるモ!では出来ないこと...っていうと狭い感じになっちゃうんですけど(笑)、ちょっと懐かしかったり、80年代を現代に更新する、みたいなのは常にあると思いますね。あとはミドルテンポで深みがあって、「ロック! パンク!」って感じではなく、歌謡曲の独自の文化とそののヤバさ、深くて不可思議なハマるとズルズル行っちゃうような感じ、を格好よく更新できたらいいなと思っています。

確かに常に1回「歌謡フィルター」が通ってる感じはしますね。「モータウン歌謡」、「疑似フィリー」みたいな。

田家そこはそうかもしれないですね。ゆるめるモ!は直で洋楽! みたいな感じで、歌謡曲のフィルターはあんまり通してないかも。レッポコは、歌謡曲、J-POP、ニューミュージックとか、その辺の日本独特の感じでやっているので、そうなるとメロディーもわかりやすくなるじゃないですか。レッポコにはゆるめるモ!のような早口のような、ラップのようなメロディーもないので、日本語が乗せやすい、ゆったり日本語を聞かせられるポップス、になってるかな、と思います。(作詞の小林)愛ちゃんも、しっかりとは話せてないんですけど、日本語の響きを重視して(作詞)してくれていると思います。

M-3 「君以外虚無」

M-3:『君以外虚無』

作詞:小林愛
作曲/編曲:ハシダカズマ(箱庭の室内楽)

これはまた予想外のザ・王道で(笑)。

田家そうですね(笑)。「くらげくらげ」みたいな(ミドルテンポでメローな)曲がレッポコの魅力ではあるんですが、あのタイプの曲がライブのセットリスト全部だとちょっと(笑)。夏フェスとかだと掴みが弱いかな、緩急があったほうがいいのかなという話になりまして。楽曲派の人だけが唸る、だけだとなかなか表には出て行かないんですよ。

「くらげくらげ」は「今度のアルバムのB面の2曲目、シブいんだよ〜」とか言われそうな曲ですもんね(笑)。

田家わかりやすくてミックスも入れられる曲もあったほうがいいね、とハシダさんとも話していたので、(楽曲制作を)お願いしたら、スパーンとストレートになりました。

ハシダさんとのコラボレーションも長いですね。

田家もうツーカーですね。(やりたいことが)すぐ伝わる。伝わらなかったことがない(笑)。

ただストレートな曲に、ストレートな歌詞を乗っけちゃうと、レッポコらしさがなくなってしまうような気がするんですが、(小林)愛ちゃんが書いてくれた少女の脆さというか「君となら若さの無駄使いしてもいい」ってところとか、「虚無」って言葉もインパクトありますし、あれだけいい詞を書いてくれたので、独特の作品になっていると思います。レッポコのメンバーって美少女ではあるんですが、どこか儚げというか虚無感を抱えてるような気がするんですよね。

M-4 「風風サマー」

M-4:『風風サマー』

作詞:田家大知
作曲/編曲:ハシダカズマ(箱庭の室内楽)

 

田家これは去年(2016年)作った完全に「夏曲」ですね。みんなでワイワイと盛り上がれる曲があったほうがいいね、ってことでハシダさんにお願いしました。

シティポップ系に寄せられそうなのに、寄せてない(笑)ところがよかったです。

田家ストレートにやってもレッポコがやる必要がない、ってなっちゃいますからね。

制作はライブを意識して?

田家そうですね、盛り上がるパートを入れようとか。

かつての「作品・アルバムを作ってツアー」のようなフローが、昨今のライブアイドル周辺では無効化していて、それは面白いなと感じているのですが、レッポコさんに関しては?

田家 現状ちぐはぐになってる部分はありますが、レッポコとしては、まずは(音源を)リリースして、というのが理想ではあるんです。レッポコもゆるめるモ!もまず作品で世界観を作って、からの(ライブ)ですね。

ライブ活動に重きを置いていて、音源はある程度プールされたらリリースというようなタイプとは違う?

田家そういう感じでは全くないです。作品ベースで、動いているグループかな、って思います。

M-5 「その日、私は風邪引きたい」

M-5:『その日、私は風邪引きたい』

作詞:小林愛
作曲/編曲:ハシダカズマ(箱庭の室内楽)

田家これは割と攻めてます。レッポコにしかできない世界観で、新しいところにいきたい、って話からenya official_enyaというワードが出てきて、

ああいう優しいんだけど、めちゃくちゃトリップ感もある曲欲しいね、というところからをハシダさんがこの包み込むようなリバーブでこの曲を作ってくれました。ビートもあんまりないですし、レッポコとしては全くやったことのないタイプの曲ですね。

また(小林)愛ちゃんの歌詞も、女の子の持ってる矛盾というか、葛藤を抱えながら日常生活を送っている感じがすごい出ていて、レッポコのメンバーの雰囲気にもマッチしているし、これは素晴らしい歌詞があがってきたな、と。

やっぱりトリップ感大事なんですね(笑)。

田家 そうですね、深みにハマらせたい、というか、レッポコはそういう形で攻められるんじゃないかな、って思ってます。
ゆるめるモ!は「圧倒的カッコよさ!」「踊らせる!」みたいなところで勝負してるんですが、レッポコはもっとジワジワ(笑)。もっと引いて引いて、みたいな。

M-6 「歌おパパラ」

M-6:『歌おパパラ』

作詞:小林愛
作曲/編曲:ハシダカズマ(箱庭の室内楽)

田家「その日、私は風邪引きたい」や(後述する)「あなたどこから来たの?」で、レッポコとして圧倒的な攻めをやってみよう、ということにはなったんですが、ライブでノレる曲少ないよね、ということでハシダさんからわかりやすく手拍子入れられる曲があったらいいんじゃないか、という提案からできました。

これはモータウンというか、広末涼子さんというか(笑)。

田家レコーディングの時にエンジニアさんと「ちょっと間奏さびしいですよね」って話していて、「じゃ、いれちゃおうかな」って(笑)。最初この曲を聴いたときからもう(「MajiでKoiする5秒前」のイントロ)「1-2-3-4-5」しか浮かばなかったので(笑)。リスペクトですけど、レッポコっぽさもあっていいかな、って。

R&B系のビートですけど、やっぱり歌謡フィルターを通すことでいい感じになってます。

田家そうなんですよね〜。そこに(小林)愛ちゃんが「パパラパパラ」なんていう特徴的なフレーズを乗せてくれて。すごいシンプルなのにすごいキャッチーで耳から離れない曲になりました。広がるんじゃないかな、って思ってます。

M-7 「あなたどこから来たの?」

M-7:『あなたどこから来たの?』

作詞:小林愛
作曲/編曲:ヤシロユウキ(SSQ)

田家僕がヤシロさんと知り合ったのが「SSQ」の前にやっていたバンド「SALADABAR」の時なんですけど、「オルタナジャンクパーティバンド」みたいなグループでめちゃくちゃカッコよかったんですよ。ヤシロさんは、ソングライティング能力も高いし、何よりギターがカッコいい。レッポコには、レッポコの世界観に合わせた曲を書いてくれているんですけど、ただリズムがヘンテコだったりとか(笑)、そこもよかったんです。

で、今回は「攻めよう」ていうことで、運営チームは(Queenの)「Bohemian Rhapsody」みたいな、

次々といろんな展開が出てくる、まるで演劇を見ているような壮大な曲をイメージしていて、ヤシロさんに「いくらでも狂っていいですよ」って依頼してみました。そしたらこんな異次元レベルの(笑)曲が出来上がって。ただ後半はメリハリがあったほうがいいかな、というハシダさんの提案があって、更にカッコいいギターを弾いてもらって、この曲のヤバみが増しました。

この曲が(ファンに)どう受け入れられるのか予想もつかないし、多分複雑すぎて「ポカーン...」となるんじゃないかと(笑)。

でも、こういう曲も入れておかないと。

田家そう、これは、「こういうことをやっていくんだぞ」、っていう指標になるので。ポップサイドを表に出すんですけど、それだけじゃなくてこんなに深みと幅があるんだよ、と見せないと、と思っていて。レッポコのメンバーも、それぞれ深みのある娘たちなので、そういうところを楽曲で表現できればな、と思っています。

おまけ: 「青春微炭酸」レコーディング風景

田家制作環境としてはゆるめるモ!と同じですね。僕が(ヴォーカル)ディレクションして、エンジニアさんに歌録りしてもらって、です。メンバーは表現力という点ではまだ成長過程のところがあるので、それぞれのの声の個性と雰囲気を生かすように作ってます。ゆるめるモ!では、もう歌もテイク選びもある程度メンバーに任せていますね。

事前に歌割りは決まってるのか、全員にフルコーラス歌ってもらってからエディットする(ハロプロ方式)のか?

田家ハロプロ方式ではないです。レッポコもゆるめるモ!も歌割り決めてから録ります。時間があれば、全部歌ってもらって選びたいんですけど、ヴォーカルを選んで、編集する作業はとてつもなく時間がかかるので...。曲も直前に(メンバーに)渡すことが多いので、それだったら歌割りしておいて自分のパートを宿題にした方が現実的かな、と。

トラックメイキングは、レコーディング時までに、ハシダさんもヤシロさんも7〜8割まで仕上げてもらって、そのオケにヴォーカル録りをして、また返す、といった流れですね。それを更に微調整していただいて完成となります。

作曲チームとヴォーカル録りのチームに分かれてる制作環境ってことですね。

田家分けるとしたらそういう感じですね。

レコーディング現場に作曲の方がいらして、という形ではないんですね。

田家そうですね。今回、マスタリングの時はハシダさんに来ていただきました。レコーディングにもお時間があれば立ち会いたいとは思ってくださってるとは思うんですが...。

レッツポコポコ「青春微炭酸」リリースイベントが開催されます。

8/1(火)20:00~(本日)
@タワーレコード吉祥寺店
8/2(水)18:00~
@タワーレコード渋谷店(4F)
8/3(木)19:30~
@タワーレコード横浜ビブレ店

http://leppoco.net/news/325

PICTURES OF LILY

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千歳ちの

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愛須れい

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