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[里咲りさインタビュー] ZeppDiverCityは「里咲りさ」が一番面白い状態でいられるためのストラテジー

今回は「CD-Rでオリコンランクイン」「ZeppDiverCityTOKYOを個人名義で借りる」など、「生来持って産まれたもので活動」してたのものがもれなくコンテンツ化していく豪腕しゃちょー兼アイドル、里咲りささんへインタビュー。ワンマンライブ、新譜リリースを控えて、自身の中学生から近未来までお喋りしていただきました。滲み出る次世代リーダー経営者っぽさをお楽しみください。

TEXT/EDIT: 岡久克彦(tempodeamor) / PHOTO: 工藤真衣子

どんなときも「しゃちょー」のスタンスは崩さず

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いきなりですけど、里咲さんが「しゃちょー」のフローエンタテイメントさんは法人なんですか?

「株式会社」みたいな「会社」ではないんですよ。(個人事業主の)屋号ですね。開業届けだす時に、税務署の人に、「今は個人事業主なんですけど、いつか株式会社にしたいんです!」って言ったら、「じゃあ屋号をつけて会社にしたときにそのまま使ったら」って言われて、なるほど! と思って。

では厳密にいうと社長ではないけれども「しゃちょー」ってことですね。

アイドルグループ(「少女閣下のインターナショナルshoujokakka」 以下:少ナショ)をやってた時に、スタッフさんを10人くらい外注してて。それがかなり組織化されていて、スタッフやファンの方が私のことを「しゃちょー」って呼んでくれたんです。愛称ですね。

坂本龍一の「教授」みたいなもんですね(例えが古い...)。フローエンタテイメントさん的にはインディーのまま、メインストリームに展開していこう、って感じですか? ゴールデンボンバーさんみたいに。

理想ですよね。羨ましいというか...。ゴールデンボンバーさんみたいな形に里咲を動かしていけたら面白いですけどね。

去年COUNT DOWN JAPAN(のバックステージを)見学させてもらってたんですが、そこにはやっぱり1流のアーティストと1流の会社しかいなくて...。そこで芸能界は政治なんだ、ってことを強く実感したんです。テレビのキャスティングを考えても、わたしが地上波に出れてるとか奇跡的なスキマを縫って出れてるだけで、やっぱり大きな音楽番組に出るには政治力がないといけない、と学んでしまって。

あと、やっぱりメジャーって宣伝力がケタ違いなんですよ。わたしの場合、制作費はメジャーと同じでも宣伝費と力が足りないんです。もし他の会社と一緒にやる時がくるとしたら、そこを助けてほしくてやる時かなあ…。

現状では物販の売り上げは原価引いて100%だし、CDはレーベルも流通もなしで直接タワーレコードさんとやりとりしているので、正直、利率がいいんです。売り上げは結局次の制作に使っちゃうのでトータルで利益が出ているわけではないけど。いろんな判断も今は1秒で自分がして回答できるんですけど、人が関わってくればくるほど、時間も労力も必要になってくる。でも長く音楽をやっていくことを考えると、「全部ひとりきりでやる」という今のやり方でわたしがやれるとこまで、もう少しでやりきれちゃうかもしれない。「よくやった!」と自分だけじゃなくて周りからも納得してもらえるラインまでできたらまた誰もやったことない新しい形での新しい挑戦をしたい、ということも考えてます。

でもどんなときも「しゃちょー」のスタンスは崩さずやっていこうと思ってます。

地下アイドルになったのはもの凄い計算外でした

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少ナショの時とソロでは、音楽性がかなり違いますよね。

少ナショの音楽は叫んだりするから喉によくないなあと思って、あんまり好きじゃなかったですけど(笑)、そこは割切って。
18歳くらいまでライブハウスのこともよく知らなくて、テレビから流れてくるYUIさんとかaikoさんとか斉藤和義さんとか絢香さんとかを聴いてましたからね。地方にいると(インディーズに)触れる機会がなかなかないので...。
アイドルに関してもその時はハロプロ...、AKB...、程度の知識だったんですけど、少ナショの演出の方に阿佐ヶ谷Loftで開催された「BELLRING少女ハート BRGHead」のライブに連れて行かれて.........独特の世界が繰り広げられていて......。でも、そこにカルチャーを感じて。
それまでは地下アイドルのことはバカにしてたんですよ。そこにちゃんとカルチャーが存在していることに感動して「こういうのもアリなのかな」って思い始めて。

その時、地下アイドルのカルチャーに触れて、「地下」と「アイドル」どっちにシンパシーを感じました?

なんだろうな...わたしはメジャーなアイドルの世界に触れたことが殆どないので。でも「アイドル」の方かなあ。

連れて行かれたのが、ベルハーじゃなくてAKB劇場だったら少ナショにはなってないですか?

ん〜そう考えると、地下アイドルという文化に魅力を感じたのかなって思います。
その数年前にAKBさんを見る機会もあったんですよ。でそこでAKBに挑戦したい!とはならなかったから。
人に雇われて地下アイドル(「店ガール9:50」)をやった経験のあとの、少ナショの活動だったので、そのことも大きいですね。
「雇われたくない、自分でやりたい」っていう気持ちが強くなってたから。

最初に「里咲りさ」という名前が広がったのがアイドルとしてだったんですけど、積極的にこれからも、例えば30歳になっても「自分はアイドルですよ!」と言い続けるつもりはないです、だからと言って「はい、明日からアーティストです!」っていうつもりもないんです。流れに任せてそこは柔軟に対応していけたらいいなと思っています。やっていることは変えないで。
ここまで来れたのはファンの人たちのおかげなので、いままでファンの人と培ってきたものは絶対に否定したくない。
ここ2〜3年わたしをずっと見てくれてた人たちには、わたしが45歳になっても「アイドルのりっちゃん」として見てて欲しいですね。

アイドルを名乗れば自分の音楽ができる

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アイドル界隈にある種の面白さを感じてるところはありますか? アイドルであることの営業的強みのことをおっしゃてたと思うんですが、外側から見るとシンガーソングライター(以下SSW)の方が最終的なバジェットはデカい(笑)んじゃないの、とも思うんですが。

そうなんですよね!私の場合はルックスがかわいい!とかで売り出してるわけじゃないから、年齢重ねてくこと考えても最終的なバジェットがでかい、という意味ではSSW的な要素が強くなっていくのかなあ。でも、わたしが活動始めた頃は「アイドル」というジャンルの強みを日々感じてたし、生まれ持った性格なのか、なんなのかわからないけど、「アイドル」がすごくしっくりきて楽しいなって思って。わたしの肩書きで「アイドルシンガーソングライター」って、「ジャンル」と「やってること」をまぜた呼び方があるんですけど、ちゃんと売れた後はきっとそんなの関係なくなるんだろうな、って思ってたから。音楽的にやってることは「シンガーソングライター」で、出力は「アイドル」でもきっと後々も大丈夫だなって。自分の音楽ができればよかった。ファンの人も、今はもう、「アイドル」というジャンルの人だから好きって人はあんまりいないと思う。ジャンルレスは難しくても、「里咲りさ」をちゃんとやってけばいいってところまではいけるなって。
「アイドル」の許容範囲の広さは文化を生む感じがしてすごくいいと思ってるから、私はアイドルからはじめられてよかったです。

アイドルであることで表現としてもより自由にできるってことですよね。

そうですね。売り方やキャラクターもあるし、全員には当てはまらないと思うけど、私にはここがぴったりでした。あと、最初の頃は、素でやっていいんだ!っていうのが大きかった。びっくりしました、このままで受け入れてくれるんだ!って(笑)面白がられるポイントってあるじゃないですか。CD-Rにしても物販にしてもわたし発信というよりは、まわりの人がわたしの面白いところを見つけ出してくれた、みたいな感覚で。普通に生来持って産まれたもので活動してたら、ファンの人も関係者の人も、わたしが意識してないところをピックアップしてくれておもしろいコンテンツにしてくれて。だから周りの人たちのほうが面白くてセンスあるんだと思います。

ZeppDiverCityTOKYOワンマンはインディーズの歴史でも最高にヤバいこと

ちなみにCD-R焼くときは、デュプリケータは使ってるんですか?

使ってないです。家で3台回しで...。
まずMacのノートに外付けのCD-Rドライブ、Windowsのデスクトップの内蔵ドライブ、これは3〜4,000枚は焼いてると思う...。
でも壊れないんですよ。1枚づつ焼いてます。1枚に1分半くらいかかるんですよ。焼いてるときはネットも見ないんで、AKBメドレーとかJUDY AND MARYとか聴きながら(笑)。写経みたいなもので、だんだん心が落ち着いてくるんですよ。

一番最初にタワーレコードでCD-Rをリリースすることになったときに、「デュプリケータ使った方がいいよ」って言われたんですけど、そんなのは邪道だ!、ってことで1枚1枚手焼きしてたんですけど(笑)、2作目の時に新宿Loftの方が見かねて「それイベントにしちゃいなよ」って、デュプリケータ2台と早さとか正確さで対戦したんですけど、完全敗北でした...。

編集者的というか、なんでもイベント化する希有な才能がありますよね。

元々、中高生の時は放送作家とか脚本をやりたくて、あとベンチャー企業の社長とかに憧れてたことも関係してるのかもしれないです。誰もやらなかったことを考えて実行するのが面白い、と思うので、これは絶対やっちゃいけない、ということ以外は思いついたらすぐにやってしまいます。

中学生の時、(放送作家・脚本家の)小山薫堂さんのラジオが大好きで、父もラジオが好きだったんで一緒に聴いたりしてて。それで「こんな大人がいるんだ」って思って、まだ若かったので、企画書とかいっぱい書いて(小山薫堂さんが代表を務める)N35 incまで持っていったんですよ。「これを小山薫堂さんに渡して下さい」って。でも、ワケわかんない中学生が脚本持ってきても門前払いなわけじゃないですか(笑)。
その頃から(小山さんのことを)チェックし続けてたので、BSの番組(「東京会議 tokyokaigi」)をやってるのも知ってて。

わたし「会議いいな!」 って思ってて、ファンの人たちを小さな会議室に集めて、社長と社員という設定で「社畜会議」っていうのをやったくらいなんですけど、

そのあとに、会議といえばあの番組! と思い出して、自分で(「東京会議」にZeppDiverCityTOKYOを借りた顛末を含めた)メールを出しました。そしたらスタッフさんから「すげえ面白いじゃないすか」「番組出てみましょうよ」という反応がありまして。

要するに既にZeppDiverCityTOKYOのプロジェクトは成功してるんですよね、実際にやる前から。

話題としては100点(笑)。
ファンの人にもそれを早く伝えたくて、過度に心配しちゃってる方もいらっしゃるんですけど、楽しいイベントにできたらと思っているので、(動員が)200人でも300人でもいいんですよ。でも888席全部埋めなきゃいけないんですけど。「里咲りさ」が一番面白い状態でいられるようにやってます。Zeppが9月にあればそこまでずっと面白い!

2016年の少ナショ解散の夏から、2017年4月の「S!NG/410/小年小女」をリリースするまでの間、ものすごいしんどくって。Zepp借りたりはしてたんですけど、どうしたらいいか全くわかんない時期だったんですよ。ビックリするほどやったことが全部裏目に出る、みたいな。あれ「スカしてるな」と思うことが多くて、4月から持ち直した(笑)。

9/22 ZeppDiverCityTOKYOワンマンに向けてにメッセージを。

満員でも過疎でも絶対楽しいです! ライブのパフォーマンスはもちろん120%でやりますけど、ソロアイドルが自分名義でZeppを借りるなんて正気の沙汰じゃないから、事象としても楽しんで欲しい。インディーズで、しかも法人でもなくて個人でZeppを借りるなんで、ほぼないことだから。

でしょうね(笑)。

(ZeppDiverCityTOKYOの)支配人も「いいよ」と言ってくれたという、歴史的にヤバい事象です!同席してほしい!

事件ですね。

CD-Rでオリコンランクインと、大きなホールを個人名義で借りるっていうのが、事件の二本柱になるんですかね。
あとはわたしのやってきた活動の集大成になると思うんで、チラッと知ってる人も来て欲しい。次の日、土曜日なので地方の方もぜひご検討ください!

PICTURES OF LILY

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 VIDEO (KILLED THE RADIO STAR)



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